コンセプト

水と風を、味わう。

千葉県富津市の内陸部には、
永い時間をかけてつくられた
里山のおおらかな風景があります。
豊富な緑と水脈をたたえた山。
その水脈と大地の恩恵を受け、
人々の生業と共に育まれてきた里。
自然と人とが共存し、
確かな生命力を感じられる場所です。

この水脈の里に寄り添い、
水と風を味わう。そんな、ここでしかできない
特別な体験をご提供したい。
また、これまで里山を守ってきた
先人達に想いを馳せながら
「自然と人間とが共存する豊かさ」を
多くの人々にお伝えしていきたい。

これが、私たちが「SATOYAMA TERRACE」を
通じて実現したい想いです。

サトヤマテラスの取り組み

里山の豊かな環境は、いわゆる “手付かずの自然” とは異なります。人々の暮らしと自然とが、適切に干渉し合うことによって維持されてきました。私たちは、お客さまにより良い体験を提供し続け、ひいては将来の世代にこの環境を引き継いでいくために、さまざまな活動を行なってまいります。

土壌改善

サトヤマテラスのある土地は、充分な管理がなされずに荒れていく里山の典型のような状態でした。私たちが建築よりもまず取り組んだのは土壌の調査や分析、そして改善です。長い時間をかけ、この地に備わっている本来の力——山からの水の豊かさや風の心地よさを取り戻していきました。

環境に配慮した建築

メイン棟は、建物が水や風の流れに逆らわないよう設計しました。デッキを浮かせ、その上に柱のない大きな屋根をかけ渡すことで、山から吹く柔らかな風の流れをつくっています。また、宿泊キャビンを生態系の一部のように配置することで風の流れをつくり、水脈の里としての再生、保全を考えています。

育まれるランドスケープ

サトヤマテラスが誇る豊かな水と風は、水脈や生態系の活性化によって育まれていきます。既存の地形を生かしながら、本来あるべき水と風の流れを整えるように。今後も様々なワークショッププログラムを通じて、川や池の増設、山の整備などを持続的に行っていきます。

プロジェクトデザイン統括及び建築設計/監理:
佐々木達郎建築設計事務所
ランドスケープデザイン:
PLAT design