土地に
寄り添うように。
サトヤマテラスは、土中の水脈を守るために、もともとの土地の形状を最大限に活かした設計となっています。本棟は斜面に寄り添って建てられ、階段の多い独特の造りに。宿泊キャビンも、昔ながらの集落のように、高低差のあるレイアウトとなりました。
千葉県富津市の内陸部には、
永い時間をかけてつくられた
里山のおおらかな風景があります。
豊富な緑と水脈をたたえた山。
その水脈と大地の恩恵を受け、
人々の生業と共に育まれてきた里。
自然と人とが共存し、
確かな生命力を感じられる場所です。
この水脈の里に寄り添い、
水と風を味わう。そんな、ここでしかできない
特別な体験をご提供したい。
また、これまで里山を守ってきた
先人達に想いを馳せながら
「自然と人間とが共存する豊かさ」を
多くの人々にお伝えしていきたい。
これが、私たちが「SATOYAMA TERRACE」を
通じて実現したい想いです。
お客さまにより良い体験を提供し続け、ひいては将来の世代にこの環境を引き継いでいくために、私たちに何ができるか。
絶えず工夫を凝らしながら、このサトヤマテラスを作り上げていきます。
サトヤマテラスは、土中の水脈を守るために、もともとの土地の形状を最大限に活かした設計となっています。本棟は斜面に寄り添って建てられ、階段の多い独特の造りに。宿泊キャビンも、昔ながらの集落のように、高低差のあるレイアウトとなりました。
本棟のシンボルとも言える柱のない大屋根や、コンパクトな佇まいのキャビンは、この土地の風向や風速といったデータに基づいて設計されました。建築があたかも野山の一部であるかのように、自然な風の通り道として機能しています。
宿泊キャビンの基礎は、地面全体をコンクリートで覆うのではなく、束基礎で地面から浮かせる方法を採用。これも、大地の呼吸や水脈をそのままに守るためです。また、土地に負荷のかかる水回り設備は宿泊キャビンには置かず、一棟のウォーターキャビンにまとめました。
ここでは雑草も、カエルも、虫たちも、大切な里山の仲間。大地の生命力のもと、人と自然が寄り添って生きる豊かさを感じていただけます。
建築と並行して、昔ながらの知恵と伝統的な手法に学びながら池や小川をととのえる「里山再生」に取り組んできましたが、この活動に終わりはありません。5年、10年、20年と、長い時間をかけてこの土地の持つ力を再生し、やがて蛍が舞う里山を目指しています。